ワインエキスパート試験については実際に受験された方の感想も掲載しています。
どんなワインが出たのかが分かりますので、ぜひじっくり読んでください。
ピノ子先生生徒の感想・模範解答(ワインエキスパート)

実際に受けてみてどうだった?

私は
1.トロンテス/アルゼンチン
2.シャルドネ/フランス
3.カベルネ・フラン/フランス
4.ピノ・ノワール/ニュージーランド
5.ラム
だと思いました。

分析を聞かせてくれる?

1.トロンテス/アルゼンチン
まず1はグリーンがかったレモンイエロー、淡い、粘性は中程度(アルコールは13%くらいと予想)。外観の印象は若々しく、軽快。
香りはアロマティック。開いていて華やかでした。マスカット、白いバラなど。
あぁ、トロンテスだなと思える香り。
口に含むと酸味は爽やか(ちょっとやさしいより)。
ゲヴェルツトラミネールにしては色が淡いし、酸があるし、残糖がないので、消去法でもトロンテスだと思いました。
そもそも選択肢にゲヴェルツトラミネールがありませんでした。
アルバリーニョやセミヨンなど経験が少ない品種が選択肢に入っていたのがやや気になりました…
ソムリエ協会の模範解答(外観・香り・味わいの順)
| 清澄度 | 澄んだ | 
| 輝き | 輝きのある | 
| 色調 | グリーンがかった、レモンイエロー | 
| 濃淡 | 淡い | 
| 粘性 | やや強い、強い | 
| 外観の印象 | 若々しい、軽快な | 
| 第一印象 | 開いている、心地よい、華やかな | 
| 果実・花・植物 | 白桃、マスカット、ライチ、白バラ、キンモクセイ、アニス | 
| 香辛料・芳香・化学物質 | 貝殻、コリアンダー、香木、花の蜜、麝香、お香、白檀 | 
| 香りの印象 | 若々しい、第1アロマが強い | 
| アタック | やや強い | 
| 甘味 | ソフトな | 
| 酸味 | 爽やかな、なめらかな | 
| 苦味 | コク(深み)を与える | 
| バランス | スムースな、まろやかな | 
| アルコール | やや強い、強い | 
| 余韻 | やや短い | 
| 評価 | シンプル、フレッシュ感を楽しむ | 
| 適正温度 | 8-10度 | 
| グラス | 小ぶり | 
| 収穫年 | 2019 | 
| 生産地 | アルゼンチン | 
| 主なブドウ品種 | Torrontés | 

2.シャルドネ/フランス
色はレモンイエローだけどやや濃い目でした。
アロマティックかニュートラルで迷いました。香は強めで、木なりのフルーツや花の蜜っぽさが強かった。
マロラクティック発酵由来のミルキーなニュアンスがかなり強い。
酸は、キメ細かいかな…優しい寄りの爽やか
木樽の香りはなし。
マロラクティック発酵する品種はシャルドネですね。
ちなみにアルコール度数は13%くらいと予想。
ソムリエ協会の模範解答(外観・香り・味わいの順)
| 清澄度 | 澄んだ | 
| 輝き | 輝きのある | 
| 色調 | グリーンがかった、レモンイエロー | 
| 濃淡 | 淡い | 
| 粘性 | やや軽い | 
| 外観の印象 | 若々しい、軽快な | 
| 第一印象 | 閉じている、控えめ | 
| 果実・花・植物 | 柑橘、青リンゴ、リンゴ、洋梨、すいかずら、アカシア、アニス | 
| 香辛料・芳香・化学物質 | 石灰、火打ち石、貝殻、パン・ドゥ・ミ、煙・燻製、乳製品 | 
| 香りの印象 | 若々しい、第2アロマが強い、ニュートラル | 
| アタック | 軽い、やや軽い | 
| 甘味 | ドライ | 
| 酸味 | 爽やかな、力強い、生き生きとした | 
| 苦味 | 穏やかな | 
| バランス | スリムな、ドライな | 
| アルコール | やや軽め、中程度 | 
| 余韻 | やや短い | 
| 評価 | シンプル、フレッシュ感を楽しむ、エレガントで、ミネラリー | 
| 適正温度 | 8-10度 | 
| グラス | 小ぶり | 
| 収穫年 | 2018 | 
| 生産地 | フランス | 
| 主なブドウ品種 | Chardonnay | 

3.カベルネ・フラン/フランス
はじめはオーストラリアのシラーズだと思いました。
メントールやユーカリの香りと思ったのですが、ピラジンっぽい、いわゆるチリ臭かも??と思ったのです。
チリならカベルネ・ソーヴィニヨンかカルメネールですが、カベルネ・ソーヴィニヨンは昨年両呼称で出題されたので、違うかなと…。
渋みも力強いけど、まぁそこそこな感じ。
外観が特徴的なワインで、かなり紫がかっていて、外観だけならローヌシラーだと思いましたが、香りは新世界。
ちなみにアルコール度数は13.5~14%予想。
ん~でもこの紫色は若いだけじゃなく木樽熟成が控えめなのかも?
木樽を控えめに使うのはフランスのカベルネ・フランですね…
アルコール感が気になるが。
追記:発表を聞いての感想
ピラジンの香りは間違いなかった…
カベルネ・フランのイメージはアルコール12.5~13%くらいでルビーからガーネットと明るめの色調で試験に出るものはライトボディからミディアムボディのイメージでいました。
ただ色がかなり紫の色調が強かったので、若々しく樽をあまり使わない品種、カベルネ・フラン。
周りは新世界にした人がほとんどでしたね。
実際のアルコール度数が知りたいな。
ソムリエ協会の模範解答(外観・香り・味わいの順)
| 清澄度 | 澄んだ、深みのある | 
| 輝き | 輝きのある、艶のある | 
| 色調 | 紫がかった、ルビー(ラズベリーレッド) | 
| 濃淡 | やや濃い、濃い | 
| 粘性 | やや強い、強い | 
| 外観の印象 | 若々しい、成熟度が高い | 
| 第一印象 | 開いている、強い、華やかな | 
| 果実・花・植物 | ラズベリー、ブルーベリー、カシス、すみれ、ピーマン、メントール、シダ、針葉樹、土 | 
| 香辛料・芳香・化学物質 | シナモン、ナツメグ、甘草、ロースト、生肉 | 
| 香りの印象 | 若々しい、第1アロマが強い | 
| アタック | やや強い、強い | 
| 甘味 | ドライ、まろやか | 
| 酸味 | なめらかな | 
| タンニン分 | 緻密、溶け込んだ | 
| バランス | 豊満な、ふくよかな | 
| アルコール | やや強め | 
| 余韻 | やや長い | 
| 評価 | シンプル、フレッシュ感を楽しむ、成熟度が高く、豊か | 
| 適正温度 | 14-16度 | 
| グラス | 中庸 | 
| 収穫年 | 2018 | 
| デカンタージュ | 必要なし | 
| 生産地 | フランス | 
| 主なブドウ品種 | Caberbet Franc | 

4.ピノ・ノワール/ニュージーランド
こちらは品種は迷いませんでしたが、国はフランスかニュージーランドかやや迷いました。
アルコールは13%予想。
アメリカにしては樽の甘い香りはないし、フランスのような複雑さというより、赤いベリーのシンプルな香りが感じられたのでニュージーランドにしました。
オレンジがかっていて、若さを抜け始めた、熟成感がある方向性でした。
試験に出るブルゴーニュでこんなにオレンジがかっているのはないかなぁと分析。
ソムリエ協会の模範解答(外観・香り・味わいの順)
| 清澄度 | 澄んだ | 
| 輝き | 輝きのある | 
| 色調 | 縁が明るい、ルビー(ラズベリーレッド) | 
| 濃淡 | 明るい、やや明るい | 
| 粘性 | やや強い、強い | 
| 外観の印象 | 若々しい、成熟度が高い | 
| 第一印象 | 開いている、チャーミングな、華やかな、深みのある | 
| 果実・花・植物 | イチゴ、ラズベリー、バラ、牡丹、ゼラニウム、紅茶、土 | 
| 香辛料・芳香・化学物質 | シナモン、ナツメグ、ヴァニラ、ロースト、なめし皮、鉄分 | 
| 香りの印象 | 若々しい、第1アロマが強い、木樽からのニュアンス | 
| アタック | やや強い | 
| 甘味 | ソフトな、まろやか | 
| 酸味 | なめらかな、生き生きとした | 
| タンニン分 | 緻密、サラサラとした、シルキーな、溶け込んだ | 
| バランス | ジューシーな、流れるような、ふくよかな | 
| アルコール | やや強め | 
| 余韻 | やや長い、長い | 
| 評価 | シンプル、フレッシュ感を楽しむ、成熟度が高く、豊か | 
| 適正温度 | 14-16度 | 
| グラス | 中庸、大ぶり | 
| 収穫年 | 2018 | 
| デカンタージュ | 必要なし | 
| 生産地 | ニュージーランド | 
| 主なブドウ品種 | Pinot Noir | 

5.ラム
琥珀色でした。
選択肢はテキーラ、ラム、スコッチ、マール。
消去法でテキーラ、スコッチはなし。
ラムかマールで悩みましたが、ブドウではないかなぁぁぁぁ、、、とラムにしました。

とりあえずお疲れさまーーー!
模範解答(ソムリエ)
こちらは模範解答を掲載しますね。
ソムリエ協会の模範解答(外観・香り・味わいの順)
1.フランス/Sauvignon/2018
| 清澄度 | 澄んだ | 
| 輝き | 輝きのある | 
| 色調 | グリーンがかった、レモンイエロー | 
| 濃淡 | 淡い | 
| 粘性 | やや軽い | 
| 外観の印象 | 若々しい、軽快な | 
| 第一印象 | 開いている、心地よい | 
| 果実・花・植物 | 柑橘類、青リンゴ、リンゴ、スイカズラ、菩提樹、ミント、草のような | 
| 香辛料・芳香・化学物質 | 石灰、火打石、貝殻、パン・ドゥ・ミ、煙・燻製、お香 | 
| 香りの印象 | 若々しい、第1アロマが強い | 
| アタック | やや軽い、やや強い | 
| 甘味 | ドライ | 
| 酸味 | 爽やかな、生き生きとした | 
| 苦味 | 穏やかな | 
| バランス | 溌溂とした、ドライな | 
| アルコール | 中程度、やや強め | 
| 余韻 | やや短い | 
| 評価 | シンプル、フレッシュ感を楽しむ | 
| 適正温度 | 8-10度 | 
| グラス | 小ぶり | 
| 収穫年 | 2018 | 
| 生産地 | フランス | 
| 主なブドウ品種 | Sauvignon | 
ソムリエ協会の模範解答(外観・香り・味わいの順)
2.日本/Chardonnay/2016
| 清澄度 | 澄んだ | 
| 輝き | 輝きのある | 
| 色調 | レモンイエロー、イエロー | 
| 濃淡 | やや濃い、濃い | 
| 粘性 | やや強い、強い | 
| 外観の印象 | 若々しい、成熟度が高い、濃縮感がある | 
| 第一印象 | 開いている、心地よい、深みのある、複雑な | 
| 果実・花・植物 | リンゴ、洋梨、白桃、パイナップル、アカシア、ヘーゼルナッツ、アーモンド | 
| 香辛料・芳香・化学物質 | トースト、煙・燻製、ヴァニラ、白胡椒、コリアンダー、花の蜜 | 
| 香りの印象 | 若々しい、第1アロマが強い、木樽からのニュアンス | 
| アタック | やや強い、強い | 
| 甘味 | ソフトな、まろやか | 
| 酸味 | 爽やかな、なめらかな | 
| 苦味 | コク(深み)を与える | 
| バランス | スムースな、まろやかな、豊潤な | 
| アルコール | やや軽め、中程度 | 
| 余韻 | やや短い、やや長い | 
| 評価 | シンプル、フレッシュ感を楽しむ、成熟度が高く、豊かな | 
| 適正温度 | 8-10度、11-14度 | 
| グラス | 中庸 | 
| 収穫年 | 2016 | 
| 生産地 | 日本 | 
| 主なブドウ品種 | Chardonnay | 
ソムリエ協会の模範解答(外観・香り・味わいの順)
3.イタリア/Nebbiolo/2017
| 清澄度 | 澄んだ | 
| 輝き | 輝きのある、艶のある | 
| 色調 | オレンジがかった、ルビー(ラズベリーレッド) | 
| 濃淡 | 明るい、やや明るい | 
| 粘性 | やや強い、強い | 
| 外観の印象 | 若い状態を抜けた、成熟度が高い、やや熟成した | 
| 第一印象 | 開いている、深みのある、複雑な | 
| 果実・花・植物 | ラズベリー、干しプラム、乾燥イチジク、バラ、ドライハーブ、タバコ、紅茶、キノコ、土 | 
| 香辛料・芳香・化学物質 | シナモン、ナツメグ、なめし皮、動物的なニュアンス、鉄分、タール | 
| 香りの印象 | 熟成感が現れている、第1アロマが強い | 
| アタック | やや強い、強い | 
| 甘味 | ドライ | 
| 酸味 | 力強い、なめらかな | 
| タンニン分 | 力強い、緻密 | 
| バランス | 骨格のしっかりした、力強い | 
| アルコール | やや強め | 
| 余韻 | 長い | 
| 評価 | 成熟度が高く、豊か、ポテンシャルがある | 
| 適正温度 | 17-20度 | 
| グラス | 大ぶり | 
| 収穫年 | 2017 | 
| デカンタージュ | 必要なし、直前 | 
| 生産地 | イタリア | 
| 主なブドウ品種 | Nebbiolo | 
4.ホワイトポート
5.ウォッカ

5ちゃんねるのソムリエ受験生スレによると
・ウォッカは無味無臭の前提で入ると外すけど、ズブロッカなどを飲まれてる方なら間違いないと思います
・色調・香り的にズブロッカだったのではないかと予想
正解は「ウォッカ」だったので上記の予想が当たりですね。
薄い黄色だったので、テキーラだと思った人、
香りがあったのでジンだと思った人など受験生をかなり惑わせた出題でした。
ちなみにズブロッカはこちら↓
銘柄はこちら(ソムリエ・ワインエキスパート)

2020年の選択用語用紙はこちら


おすすめのテイスティング対策本
JSAのソムリエ・ワインエキスパート二次試験(テイスティング)対策に特化した内容。
ワインスクールで先生が授業の中で伝えてくれる内容がギュッと詰まっています。
品種ごとにどのようなコメントを選ぶべきか、受験生が知りたい内容が載っています。
また付録には過去の出題傾向分析もあり、ワインスクールに通わないと入手が難しいデータも分かるのでありがたい。
そして、なにより嬉しいのはワイン以外のお酒の知識もカバーできるところ。
数十種類とある、出題されそうなお酒の色と香りの特徴、見極めのポイントがコンパクトにまとめられている。
迷う方はAmazonレビューで購入者の声を読んでみると良いですよ。
おすすめのワインセット【自宅でトレーニング】
ワインスクールが販売する、受験対策ワインセットは早々に売り切れますのでお早めに!
【2023年】テイスティング試験(二次)対策小瓶セット模範解答付きティスティングのトレーニングをするなら、模範解答付き&ソムリエ・ワインエキスパート試験を熟知しているワインスクールがセレクトしたワインを購入することをおすすめします。
ティスティング試験直前になると、様々なワインショップがワインセットを販売しますが、中には出題されるワインとは違うタイプであったり、典型的なスタイルとは言えないものがセレクトされていることもあり、受験生を混乱させることも...
上記のセットは安心です。
  
  
  
  


コメント
2020年度は模範解答非公開だった筈ですが、出典はどちらになりますでしょうか?
ご教示頂ければ幸甚です。
[…] 【模範解答あり】2020年ソムリエ・ワインエキスパート二次(テイスティン… […]
とても参考になりました。ありがとうございます。
2020年の模範解答は協会からは発表されていないと思うのですが、模範解答はピノ子先生が作られたものですか?
ソムリエ協会のサイトにありました。失礼しました。
[…] 【模範解答あり】2020年ソムリエ・ワインエキスパート二次(テイスティン… 関連記事 テイスティング シェアする Twitter Facebook はてブ Pocket LINE コピー ピノ子先生をフォローする ピノ子先生 受けちゃえ、ソムリエ試験! […]
過去問の模範解答を追っていると出題者が変わったか、ソムリエ協会の公式のワインに対する評価が変わってきたように感じました。
今年はの受験生はここ1-2年の模範解答、特に甘味や提供するグラスの種類について注意する方がよいかもしれませんね。
コメントありがとうございます!最近の模範解答を見ておくのは重要ですね。大外ししなければ合格できる試験ではあるので、受験生の方にはまずはワインの方向性を捉えられるようになっていただきたいです。