ソムリエ・ワインエキスパート試験の勉強をしていると、どうしても「試験に出るか・出ないか」で物事を判断しがちになります。でも、そんな日々の中で“あえて”試験に出ないワインを味わう時間は、ちょっとしたご褒美であり、視野を広げてくれる機会でもあります。
今回ご紹介するのは、スロベニアの生産者「Ptujska Klet(プトゥイスカ・クレット)」が手がけるブランド、PULLUS(プルス)のレンスキ・リースリング(リースリング)。
こちらは、ドイツやフランス・アルザス地方のリースリングと同じ品種で、スロベニアでは「Renski Rizling(=ライン地方のリースリング)」と表記されます。インポーターのEast to Eastさんよりご提供いただきました。

テイスティングノート
生産者名 ≫ Ptujska klet
生産年 ≫ 2019
原産国 ≫ スロベニア
地方 ≫ Styria Slovenia
品種 ≫ レンスキ・リースリング(ライン・リースリング)
色 ≫ 白
味わい ≫ やや辛口
度数 ≫ 11.9%
総酸 ≫ 6.8 g / l
砂糖 ≫ 10.1 g / l
内容量 ≫ 750 ml
グラスに注ぐと、経年(2019年ヴィンテージ)からくるほんのりゴールドがかった色調が印象的。
香りには、熟した白桃や柑橘類、ミネラル感をともなう爽やかなトーンが広がり、セミアロマティックな個性が感じられます。
口に含むと、リースリングらしい豊かな酸が口いっぱいに広がり、ほのかな甘みと美しく調和。
フレッシュでいきいきとした味わいが楽しめます。
冷やしていただくと、その生き生きとした酸とミネラル感がより引き立ち、野菜のテリーヌやマリネなどの繊細な味わいの料理と好相性。

シンプルに塩で味わう焼き鳥にも。
リースリングらしいシャープな酸と澄んだミネラル感が、鶏の旨みを引き立てながら、後味をすっと洗い流してくれます。

気取らない料理にこそ、この洗練されたバランスが光ります。
ソムリエ教本にも登場する、スロベニアワインの魅力
スロベニアは紀元前からのブドウ栽培の歴史をもつ、ヨーロッパ最古級のワイン産地のひとつです。
スロベニアは、西にアドリア海、北にアルプス山脈、東にはハンガリー平原を抱える、地形の変化に富んだ国。
このダイナミックな自然環境が、地域ごとに異なる多様な気候と土壌を生み出し、ワインに豊かな個性をもたらしています。
品質の高さから、スロベニアはJ.S.A.ソムリエ教本にも掲載されている産地のひとつ。試験対策としても、目を通しておきたい国です。

ワインの勉強をしていても、馴染みのない産地や品種は、なかなか頭に入ってこない…という経験、ありませんか?
スロベニアも、そんな国のひとつかもしれません。
でも、実際にグラスを傾けてみると、不思議と“遠い国のワイン”がぐっと身近に感じられる瞬間があります。
香りや味わいを体験することで、地図上の名前だった産地に親近感が芽生える。
そんなきっかけになるかもしれません。


なかなか覚えられない産地や品種に出会ったときは、実際にワインを飲んでみて、その時の感情や体験と結びつけて覚えるようにしています。
すると、不思議なほど記憶に残ります。
East to Eastとは?
スロベニアの魅力を日本中に発信する「EAST TO EAST」
「EAST TO EAST」は、日本未輸入のスロベニアワインを取り扱うオンラインショップ。
日本市場にあまり出回らない厳選された高品質なワインを提供しています。
高品質で珍しいワインを求めるワイン愛好家におすすめ。ご家庭用やギフト用のラッピングも対応してもらえます。
金額により選べる、お得なセット/定期便も魅力です。

高品質でありながら中価格帯のワインが多く揃っており、コストパフォーマンスの良さも魅力の一つ。ワイン愛好家から試験勉強中の方まで、幅広く活用できるサイトです。
おわりに
試験に出る・出ないという基準とは別に、「この1本で気づきを得られた」「自分の中の引き出しが増えた」という経験は、必ずワインとの向き合い方を深めてくれます。
このPULLUSのレンスキ・リースリングも、そんな“教養としてのワイン”のひとつ。ソムリエ試験の合間に、こうした1本を楽しんでみるのもおすすめです。
